🍁【冬になると膝が痛くなるのはなぜ?】

― 知っているだけで安心できる“季節性の膝痛”の仕組み ―

「動き出しの一歩目が痛い…」
「朝膝がうずいてツラい」
「階段の上り下りがこの時期つらい…」

そんな声が、毎年この時期にぐっと増えます。

浜松市でも11月からの寒い時期は

“膝の痛み”のご相談がもっとも多い季節。

特に40~70代の女性に多く、

「冷えると痛む」という共通点があります。

しかし実は、

“寒さで膝が痛む仕組み”を知ると、不安の半分は消えます。

原因がわかれば、対策ができるからです。

今日は、一笑整骨院らしく
“冬の膝痛の正体”をお伝えします。


■① 寒くなると血流が落ち、膝まわりが“ギシギシ”しやすくなる

寒い日は、手足が冷えやすくなりますよね。
同じように、

膝の関節まわりでも血管がギュッと縮こまり、血流が低下します。

血流が落ちると、
・筋肉が硬くなる
・痛み物質が流れにくい
・関節がスムーズに動かない
といった変化が起こります。

実際に、海外の研究(Arthritis Care & Research, 2015)でも
「気温が下がる日は膝痛が増えやすい」
という報告があります。

特に“朝の動き始めの痛み”はこの影響が大きいです。

膝の中にある“関節をスムーズに動かす潤滑液”が、                      冷えで少しドロッとしてしまうためです。

「朝だけ痛い」                                      「動くと軽くなる」という方は、                              まさにこのパターンです。


■② 冬は“姿勢が悪くなる季節”。それが膝痛に直結する

寒いと、誰でも自然に肩をすくめたり背中が丸くなります。

こうした姿勢の変化が、                                  意外と膝に負担をかける原因になります。

姿勢が丸くなると
・股関節がスムーズに動かない
・太もも前(大腿四頭筋)がガチガチになる
・歩く時に膝が前に出やすくなる

結果的に、
膝の前側や内側に                                            “ギュッ”と圧がかかりやすくなる のです。

Clinical Biomechanics(2019)でも
「姿勢の崩れは膝の関節圧を高め、痛みを誘発しやすい」
と報告されています。

冬の膝痛が多いのは、寒さそのものだけでなく
“姿勢の変化” が影響しているからなんですね。


■③ 冷えると筋肉(特に太もも前)が硬くなる → これが膝痛の大きな鍵

冬に最も重要なのは、
“太もも前の硬さ”が膝痛の引き金になること。

太もも前の筋肉は冷えると縮みやすく、
硬くなると膝のお皿を前に引っ張ってしまいます。

すると
・階段の上り下り
・しゃがむ動作
・歩き始め
で痛みが出やすくなります。

実際に、ある整形外科学会の報告でも
「膝痛の患者の多くに太もも前の柔軟性低下がある」
とされています。

つまり、
“筋肉の硬さを取るだけでも膝痛は軽くなる”
ということ。

患者さんでも                                      「前ももが柔らかくなると痛みが消えてきた」という方は本当に多いのです。


■④ 冬は“体重が増えやすい” → これだけで膝の負担は7倍に

寒い季節は
・動く量が少なくなる
・イベントで食べる機会が増える
・脂肪を蓄えやすい季節
という条件がそろっています。

膝関節への負担は
体重の3〜7倍(特に階段の下りで7倍)
と言われているため、

体重が2kg増えるだけで
膝には “14kg分の負担増” としてのしかかります。

「最近ちょっと重い気がする…」
そんな方は、この数字を聞くと“なるほど!”と感じるはずです。


■⑤ 冬の膝痛は「年齢」ではなく「使い方」が原因

患者さんからよくいただく言葉があります。

「もう年だから仕方ないですよね…?」
「膝はもう治らないと思っていた」

でも、これは誤解です。

国際ガイドラインでは
「膝痛の多くは年齢より、姿勢・筋力・使い方の影響が大きい」
と明記されています。

つまり、
正しくケアすれば冬の膝痛は改善しやすい。

これは一笑整骨院の臨床でも何度も見てきた事実です。

希望はちゃんとあります。


■⑥ 今日からできる!“冬の膝痛”セルフケア

冬の膝痛は、ほんの少し意識を変えるだけで大きく変わります。


✨① 太もも前ストレッチ

  1. 壁やイスにつかむ

  2. 足の甲を持って後ろに引く

  3. 太もも前が気持ちよく伸びるところで20〜30秒

冷えで硬くなっている筋肉をやわらげ、膝のお皿の負担を減らします。


✨② 歩くときは“膝とつま先の方向を揃える”

寒い日はつま先が外に向きやすく、膝の内側に負担が集中します。
方向を揃えるだけで負担がかなり変わります。


✨③ 座る時は「背すじを少し伸ばす」

猫背のままだと股関節が使えず、膝への負担が増えるため
椅子に座るたび「5mmだけ背中を伸ばす」意識を。


■⑦ 一笑整骨院からひと言

冬は膝にとって負担が増えやすい季節ですが、
原因のほとんどは 改善できるもの です。

あなたが「またスッと歩ける毎日」に戻るために、
私たちは誠実に、丁寧に寄り添います。

痛みをひとりで抱えず、気軽にご相談くださいね。

一笑整骨院